弘前大学人文社会科学部
文化創生課程 多文化共生コース


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ゼミ・研究室紹介

映像表現/フランス語研究室/熊野 真規子(准教授)

担当する分野

 地域学系のヨーロッパ文化論を担当します。
 欧州評議会は、人権・法の支配・民主主義という共通の価値を促進することを目的に、1949年にフランスのストラスブールに設置された機関です。その下部組織には、言語政策のガイドラインをより詳細に検討する専門的組織である言語政策部門があります。
 この部門が戦後30 年にわたる議論の末に練り上げた『ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)』の基本理念は、「複言語・複文化主義」という考え方です。
 個人の視点で、他の言語と文化の多様性を考えていこうとすることは、日本における市民性教育、多様性の時代の共生の考え方にもつながっていくものです。

行っている研究

 複言語・複文化主義の考え方を日本で活かしていく教育実践研究を行っています。
 2012年から継続している複言語・複文化教育プロジェクト(フランス語モデル)、通称「弘前×フランス」プロジェクトは、2015年度から授業化の試行をはじめ、現在は多文化共生コース特設講義「地域と世界をつなぐ」という2年間の教育プログラムとして開講し、より深い学びと成長を促すカリキュラムや授業デザインを探求すると同時に、複言語・複文化教育、外国語教育による地域活性や地域デザインをめざしています。
 2018年2月から4月に、「弘前×フランス」プロジェクトの全体像を紹介する企画展を弘前大学資料館で開催しました。http://shiryokan.hirosaki-u.ac.jp/2018/02/1851

弘前大学フランス語ホームページ
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行っている授業の内容

「多文化基礎論」: 言語政策(複言語・複文化主義)、EUなど現代ヨーロッパの全体像のついての基礎的な知識を得た上で、映像作品を通じてヨーロッパの諸相に入門します。
「欧米文化論B」: アメリカとは異なるヨーロッパ映像文化の考察を通じて、地域としてのヨーロッパ、概念としてのヨーロッパ、「ヨーロッパ」とは何かを考察し、アジア、日本、あるいは地域を捉える新たな視点をもつことをめざします。

特設講義「地域と世界をつなぐ」IA,IB,IIA,IIB:前述の研究のところで紹介した「弘前×フランス」プロジェクトをつうじて、外国語・外国文化を切り口に「地域活性化」に取り組む学生主体のプロジェクト学習です。
弘前大学フランス語ホームページ・プロジェクトページ

ゼミの内容・様子

 ゼミでは、映像表現研究(映画・写真等)、「弘前×フランス」プロジェクトをつうじて、文化へのさまざまなアプローチ、地域を新しい見方で発見する方法、卒業研究にむけたテーマ設定、文献等の読み方、発表・討論の方法を学びます。
 現在のゼミナールテーマとして例にあげているのは、「映像表現/フランス現代文化/地域と世界のつなぎ方/グローカル」です。

◆3年次ゼミ
前期:作品解釈のディスカッション、合評会、必要文献の輪読・レジュメ発表をつうじて発表・討論に慣れていきます。
「弘前×フランス」プロジェクトに参画し、社会的コミュニケーション能力を身につけます。
後期:卒業研究にむけて各自の関心に応じて選んだテーマについて発表・討論を行い、テーマ設定の方法を 学び、発表・討論力をつけていきます。
「弘前×フランス」プロジェクトの「振り返り」を通じ、課題分析力を身につけます。

◆4年次ゼミ
卒業研究に関連する文献のレジュメ報告、経過中の卒業研究の発表、質疑応答を行います。

写真:ゼミ研修(クラウドファンディングで取り壊しを免れた東北唯一の単館映画館、大館市御成座にて、館主や応援する会会長からの話を聞くゼミ生の様子 2019.11撮影)

卒業論文のテーマ、要求されるものなど

 卒業研究のテーマは、映像(映画・写真等)、フランス現代文化、地域文化(または日本文化)とフランス文化の比較研究、複言語・複文化主義、グローカルなどに関わるテーマであれば、柔軟に対応します。

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