学部長挨拶 Dean's Message

学部長

弘前大学は北東北を代表する総合大学であり、個人と社会のWell-being実現に寄与するイノベーションの創出と人々の幸福に資することを目的の一つとしています。

その思想を支える弘前大学人文社会科学部は、多元的な文化理解と現代社会の多面的理解をめざす「文系総合学部」です。文化創生課程と社会経営課程の2課程を設け、自国文化の発信と社会の問題解決に貢献する人材の育成に取り組んでいます。

本学部の卒業生が活躍する場は、公共サービスを提供・維持する国や自治体、社会を支えるモノや情報・サービスを生み出す企業など、あらゆる分野にまたがります。なかには教員、弁護士、公認会計士、研究者、学芸員、作家、政治家、企業経営者、コンサルタント、アナウンサーなど、専門的でクリエイティブな仕事をする卒業生も多くいます。彼らは日々、社会的課題に取り組み、解決に向けて能力を発揮しています。

多くの社会的課題は自然科学を中心とする技術が解決してくれそうですが、それだけではゴールにたどりつくことができません。私たちは人間の行為そのものを冷静な目で観察し、人間とは何か、社会とは何かを深く理解する必要があります。人文社会科学は、人間や社会を観察する技術を磨き、人間の向かうべき方向や社会のあり方を見定めるための手助けができます。  

このような人文社会科学分野を担う本学部の教育姿勢には、次の2つの特徴があります。1つは、30年以上にわたり実習・演習を重視していることです。実習・演習では有形・無形の文化財や先人の思想を理解する、地域に暮らす人々のリアルをデータ化する、オープンデータを分析し大きく社会をとらえるなど、一朝一夕には得られない技術を習得し、「現実」に即して科学的に追究する力を身につけます。もう1つは、グローバルな実践活動に力を入れていることです。異なる社会や文化を理解することで他者と共生する知性を獲得できます。海外留学も非常に盛んであり、国内外の社会現象を複眼的にとらえることができるようになります。

人文社会科学部の前身は、人文学部、文理学部、さらに1920年創立の官立弘前高等学校に遡ります。ここには、太宰治(津島修治)も通いました。弘前は高等教育機関を切望する市民に支えられて、学都として発展してきました。学術を追究するための環境として重要なことは、情報環境と文化環境、志をもつ学友や学術の価値を理解する市民の存在、静けさや自然です。ここにはそのすべてがあります。この恵まれた環境を活かし、みなさんが深い人間理解を育み、次世代を担う人材としてグローバルに活躍されることを願っています。

人文社会科学部長

羽渕 一代(はぶち いちよ)

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