弘前大学人文社会科学部
社会経営課程 地域行動コース


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社会調査実習 担当教員

羽渕一代教授

学生たちによるインタビュー

先生の専攻は何ですか?

社会学です。
社会学とは、社会がどのように成立しているのかということを調べる学問です。

その分野を研究しようと決めた理由を教えてください。

高校のときから社会学をやるって決めてたんですよ。そもそも学校が嫌いで、休みがちだったんです。なんでこういう学校教育なんだろうって思っていて。その頃ちょうど市役所の社会教育課っていうところに出入りしていて、地域の若者リーダー養成クラブみたいなものに入って青年リーダー活動に顔を出していてすごく楽しかったんです。教育といえば、社会教育と学校教育と家庭教育の3つがあるんだけど、そこで社会教育の楽しさを見出したんです。「社会ってなんなんだろう?」っていう意識はそのときに芽生えて、そういうことを勉強したいなと思い始めるようになりました。それで「きっとやりたいことができるのは社会学に違いない!」と考えたんですよ。社会学と社会教育が学べる大学を調べて、大学に進学したんです。1年生のときに社会教育の自主ゼミに行ったんですがちょっと違うかなと思って。家族社会学者の山田昌弘先生に出会ってフェミニズム理論研究ゼミに入ってからはずーっと社会学漬けですね。

今はどのような調査を行っていますか?

日本では若者の研究をしています。大きく分けて2つあって、1つはメディアの利用行動。もう1つは恋愛や性行動、親密性に関する研究です。手法は主に量的調査で、アンケートを使って大量調査ですね。
海外での調査は、携帯電話やメディアに関して先進国の技術開発をやっているような人たちのところに行くかケニアの牧畜民のところに行くかですね。ケニアの調査では、メディア機器がどのように入ってきたのか、どのように生活に定着していったのか、適応されていくのかということを質的調査の手法で行っています。

ゼミナールについて伺います。先生のゼミではどんなことをやっていますか?

文献購読ですね。社会学の概念や理論について勉強したうえで、その概念や理論を使って社会現象を理解するということが目的です。まずは本を読んで理論や概念を勉強したら、その後は卒業研究です。自分でデータを集めて理論や概念でどのように現象を説明できるのか、ということを検討していきます。

先生のゼミの先輩方の卒論ではどのようなテーマが扱われていましたか?

テーマとしては、家族、恋愛、メディア、ジェンダー、文化(ポピュラーカルチャー)にわかれますね。

では、先生にとって、地域行動コースの魅力とは何でしょうか。

んー…無駄なことを大事にしているところ!親密性って経済合理性で説明できないと思うんです。親密性は水のようなものだと思うんです。なければ生きていけないのだけれど、意識して考えることが日常生活の中では難しいですよね。人間関係がなければ私たちは生きていけない。社会関係資本論なんかでも話題にはなっているけど、お金とか生きていく糧みたいなものは人間関係があればなんとでもなると考えていて。でもどうしても現代社会を生きる人たちは経済的なことのほうが大切だと認識しがちですよね。そして、研究対象も経済的な事柄のほうが中心になりがちだと思います。これはもう社会的な経験が少ないから、そのように思えてしまうんだろうと考えています。社会調査実習を通じて無駄な時間をたくさん費やしたうえで何か1つのことをみんなで協力して成し遂げていくっていう経験は何事にも変えがたいと思います。

最後に、地域行動コースを目指している高校生に一言お願いします。

人間関係について勉強したい方、ぜひ地域行動コースにいらしてください!
人間関係や親密性に興味がある方は一緒に研究しましょう!!

ありがとうございました。

専攻社会学
出身地岡山県
行ったことのある国南アフリカ共和国、ケニア、スペイン、フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、オーストリア、スウェーデン、フィンランドその他多数
その中で好きな国
趣味酸性の温泉に入ること
休日の過ごし方ドラマ系の映画鑑賞
弘前大学研究者総覧へ


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