弘前大学人文社会科学部
社会経営課程 地域行動コース


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卒業生の声

 当コースを卒業したOB/OGのみなさんの活躍をご紹介します。

田口唯さん
岐阜県各務原市立緑陽中学校教諭
2019年卒業
社会学ゼミナール
岐阜県立中津高等学校卒業

 私は2018年度に人文学部現代社会課程社会行動コースを卒業し、現在は岐阜県の中学校で教員をしています。
 中学生の頃から地域で暮らす人と人のつながりに興昧がありました。日本各地に目を向けてみると、「ねぷた祭」を通して人と人とのつながりを深めたり、地域を活性化させたりしている地域があること、その地域にある大学には地域調査の手法を学べる大学があることを知り、弘前大学の人文学部に進学しました。
 弘前大学では、理系文系問わず様々な分野の学問を学ぶことができます。私は1年生のときに履修した「東日本大震災」の講義をきっかけに学習支援ボランティアに参加するようになりました。活動を継続していくなかで、学校の構造や子どもや教員の存在にも興味をもつようになりました。また、学習支援ボランティアを通して、分からないことがわかるようになる喜びや達成感を子どもと昧わったり、様々な物事に挑戦し学び続ける子どもの姿を間近でみたりするなかで教員になることを決めました。人文学部でも教員免許状を取得できることをきき、4 年間かけて免許を取得しました。
 大学4年間で私は「自分の言葉で物事を説明すること」「支え合うことの大切さ」を学びました。3年生になり社会学のゼミナールに所属するなかで仲間と専門書を講読する活動がありました。自分の好きな本を読むのとは違い、一文を読み理解するのに30分以上かかったこともあり、要約するのに物凄い時間と労力がかかりました。ゼミの前に、仲間と対話を繰り返すなかで意昧を確かめ合ったり、仲間に伝わりやすいように具体例を挙げて説明したりと、なんとなく読み進めるのではなく、自分の言葉で説明することができるまで取り組みました。2 年間で3冊の専門書を講読することができました。講読を通して社会学の学びを深めるという目標をもつ仲間と挑戦し、支え合うなかで「わかった」を積み重ねてきた経験は、教員になった今でも大切にしています。
 大学4年間での学びは今後の人生をより豊かにしたり、自分を支える力や経験を育んだりする貴重な場だと思います。失敗や不安に恐れず、まずは自ら様々なことに挑んでみてください。自分から行動した先には、新たな気付きや学びがあるはずです。

長原桃子さん
岩見沢市役所総務部勤務
2015年卒業
社会心理学ゼミナール
岩見沢東高等学校卒業

 私は、現在、岩見沢市役所で広報係として働き、市の広報紙「広報いわみざわ」の作成や、SNSを利用した情報発信などの業務を行っています。市からのお知らせを伝えることはもちろんですが、「読み物としても楽しい」記事を書けるように努力しています。
 大学では社会調査について学びました。インタビュー調査の方法やアンケート用紙の作り方、統計的な処理方法などなど…。実習では実際にフィールドに出て色々な人に話を聞きました。今の仕事でも、記事を書くときには人にインタビューをすることがありますし、広報に関する意見を集計したりすることもあります。困ったときは今でも大学時代のノートやプリントなどを見て「そういえばこんなこともやったなぁ」と新しい発見(忘れていただけですが…)をしています。
 広く社会を対象としたこのコースで、「いろいろな人がさまざまな場所で、自分とは違う暮らしをしている」「当たり前は当たり前じゃない」ということを、肌で感じることができたことは、かけがえのない経験でした。これからも、大学で学んだことを、仕事にも私生活にも、生かしていきたいです。

齋藤薫子さん
株式会社マ・シェリ勤務
2011年卒業
社会学ゼミナール
青森県立弘前高等学校卒業

 私は現在、岩手でフリーペーパーを制作する会社で編集者として働いています。編集者は「どんなネタを取り上げれば読者に楽しんでもらえるか」という企画立案から取材、原稿執筆、校正まで全てを担当。20年以上地元に密着したフリーペーパーを作り続けている会社で、日々責任を感じながら仕事をしています。
 元々テレビや雑誌が好きで、メディアについて学びたいと思っていた私。とはいえ、初めは弘前という街でどのようにメディアの研究ができるのか、全くわかりませんでした。地域行動コース(当時は社会行動コース)に所属してからは、先生方にご指導いただきながら、弘前の職人や商店街をテーマにした聞き取り調査を実施。そのとき得た知識や経験をもとに、卒論では弘前のフリーペーパーについて研究し、それがまさに今の仕事の礎になっています。
 このときの質的調査は取材力、文献講読は自分で物事を調べる力、発表会は全員で1つのものを作り上げる力と、一つひとつの経験が“社会人としての力”に結びついています。編集者は、「自分の足で歩く」仕事。大学で実際にフィールドへ出て、ふれて、学んだことが、私にとって大きな力になっていることは間違いありません。

小林幸矢さん
株式会社さとふる勤務
2007年卒業
ネットワーク社会論ゼミナール
北海道苫小牧東高等学校卒業

 「社会調査」と聞いても、私達の生活にどう影響するのか想像しづらいかもしれません。

▼「新発売の飲料、パッケージデザインはAとBのどちらに?」=アンケートを行おう!
▼「高齢者が増える中、行政サービスはどのようにあるべきか?」=シニア世代にインタビューしよう!

 私が新卒で入社した企業は調査会社で、上記のような調査から結果をまとめ、クライアントに提案する仕事を行っていました。実は、調査というのは政治においても経済活動においても、意思決定における重要な材料として活用されているのです。「調査」は、社会を動かす一助になると感じています。
 現在は調査会社を経て、もう1つ自身の軸に据えたかった「地方活性化」を展開している企業で「ふるさと納税」を軸とした仕事をしています。企業や仕事が変わっても、下記のように大学で学んだ経験は自分の力になっており、今後も自分のベースとして活き続けると信じています。

▼「自らの手でインタビューやアンケートを行ってデータを集め、分析する」→事実を正確につかんで仮説を抽出し、将来の行動や改善につなげる力
▼「仲間と議論し先生から厳しい指摘を頂きながら、成果を発表する」→自分の伝えたいことを端的にまとめる力

 どれだけ本を読んでもこれらの力を身につけることは難しく、個性豊かな先生と仲間達との学びの場があって初めて身についたものと感じており、本当に感謝しています。

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