2022年度弘前大学北日本考古学研究センター企画展『岩木山麓の考古学』開催します

R4年度地域未来創生塾

 岩木山は津軽平野南部にそびえる標高1625mの独立峰・活火山であり、秀麗な山容は津軽平野一円だけでなく、遠く松前からも眺めらます。この象徴的な山が位置する岩木山麓では、縄文時代から多数の遺跡が見つかっており、山麓では後期の十腰内遺跡や晩期の環状列石がみつかった大森勝山遺跡があります。弥生時代になると東北で最北最古の水田跡が見つかった砂沢遺跡やイネの北限を更新した清水森西遺跡があり、初めて弥生時代に水稲農耕が地域になります。古代以降も岩木山信仰の中心地と発展し、岩木山麓から発する豊富な湧水によって農業基盤が整えられていきました。その結果、大浦の地では、津軽氏が戦国期以来南部氏との抗争の過程で、為信による堀越城への移転までその勢力を拡大していった拠点となりました。
 明治期以降、十腰内遺跡や岩木山神社など考古学・歴史学の対象となった地でもあり、戦後、昭和30(1955)年頃計画された岩木山麓の大規模開発に先立ち、昭和34~36(1959~1961)年に発掘調査が行われました。この調査は、弘前市主体の発掘調査の先駆けでもあり、弘前市と弘前大学が共同で行った官学連携調査の始まりになります。岩木山麓を背景とした調査は脈々と受け継がれており、近年では湯の沢遺跡で弥生時代前期の集落跡が発掘されています。そこで、調査成果を速報するとともに、考古資料を通時的に展示することで、この地域の日本史上における意味を概説します。本企画展により、これまで非公開だった貴重な資料をふくめ、現在までに得ている成果を一般に公開するとともに、本学の教育、研究について理解を深めることが出来る機会になれば幸いです。お気軽にご参加ください。

◇開催期間:令和4年10/15(金)~11/6(日)10:00~16:00
 ※期間中入試のため10月28・29・30日のみ休館
◇入場無料
◇展示場所:弘前大学人文社会科学部人文社会科学部北日本考古学研究センター展示室
     (弘前市文京町1番地)
◇問合せ先:0172-39-3190・3194/弘前大学人文社会科学部北日本考古学研究センター

≪留意事項≫
◇お車でお越しの際は、大学正門の駐車スペースをご利用ください。なお駐車スペースに限りがあるため、できるだけ公共交通機関をご利用ください。
◇新型コロナウィルス感染拡大防止のため、日程が変更になる場合があります。
◇発熱・せきなどで、体調のすぐれない方のご来場はお控えください。
◇会場では、マスクの着用をお願いします。また十分に距離をとってご見学ください。
◇混雑状況によっては、入場制限を行う場合があります。

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