調査・研究

活動概要

北日本考古学研究センターの活動は、教養教育・人文社会科学部の専門教育・国際交流科目・学芸員課程に関する各種専門科目など、多方面の教育活動と連携して行われています。そのなかで、センター展示は考古資料の基礎的な整理・分析から陳列作業まで、大学の教育活動の中で実物資料に触れる貴重な機会を提供する場となっています。構成員である教員の指導のもと、日本考古学ゼミナールに所属する学生や、学芸員資格取得を目指す学生達が、日々さまざまな活動に参加しています。

学会・シンポジウム・研究会

2009年10月24日「縄文遺跡群の世界遺産登録に向けて」(弘前大学創立60 周年記念事業シンポジウム)
2011年11月5日第26回日本植生史学会弘前大会
シンポジウム「ヒバ、五千年の歴史と文化」
2012年9月15日第1回中山遺跡発掘調査現地説明会
2013年7月6日第30回日本文化財科学会弘前大会
シンポジウム「亀ヶ岡文化研究の現在」
2013年9月1日第2回中山遺跡発掘調査現地説明会
2014年9月23日「中山遺跡と八郎潟の亀ヶ岡文化」(五城目町教育委員会・弘前大学人文学部合同研究発表会・特別展示:五城目町町民センター)
2014年10月19日第6回大名墓研究会
2015年10月10日シンポジウム「考古学と遺伝学の新地平―イネの来たる道」(弘前大学)
2015年10月30日北海道・東北保存科学研究会第31回例会
2016年10月15日-16日日本考古学協会2016年度弘前大会
2019年11月23-24日シンポジウム「東日本における農耕文化の展開」

調査

2004年8月青森県外ヶ浜町今津遺跡発掘調査
2007年8月青森県三戸町杉沢遺跡発掘調査
2009年8月青森県むつ市不備無遺跡発掘調査(第1次)
2010・11年7-8月北海道北斗市矢不来館跡発掘調査
2010年8月青森県むつ市不備無遺跡ボーリング調査・地形測量(第2次)
2011年5月青森県むつ市不備無遺跡発掘調査(第3次)
2011年7-10月秋田県秋田市戸平川遺跡、青森県つがる市亀ヶ岡遺跡、平川市石郷(1)・(2)・(3)・石郷神社裏遺跡・八幡崎(1)遺跡周辺、青森市羽黒平(1)遺跡のボーリング調査
2012・13年8-9月秋田県五城目町中山遺跡発掘調査
2013年5月秋田県男鹿市横長根A遺跡・志藤沢遺跡ボーリング調査
2014年10-11月青森県弘前市砂沢遺跡試掘・ボーリング調査
2016年3月青森県外ヶ浜町小国館跡(山本遺跡)の測量調査
2017年9月鶴田町廻堰大溜池(1)遺跡、弘前市清水森西遺跡発掘調査
2018年9月弘前市清水森西遺跡発掘調査
2019年9月弘前市砂沢・湯の沢遺跡発掘調査
2019年9月平川市杉館(1)・(2)遺跡ボーリング調査
2019年10・11月田舎館村高樋(1)・北佃・境森遺跡ボーリング調査
2020年9月弘前市湯の沢遺跡発掘調査
2021年9月弘前市湯の沢遺跡発掘調査
2021年11月田舎館村高樋(1)遺跡、平川市杉館(1)遺跡試掘調査
2022年5月弘前大学構内第八師団関連施設試掘調査
2022年8・9月弘前市清水森西遺跡発掘調査

共同研究・受託研究

研究期間 研究内容 相手方機関 研究種別
2011-2013   サハリン大学 研究協力協定
2011-2013   サハリン州立郷土誌博物館 研究協力協定
2012 函館市縄文文化特別研究「出土アスファルトの考古学的分析」 函館市 受託研究
2012 五月女萢遺跡出土資料の整理・分析 五所川原市教育委員会 共同研究
2012-2015 町内の縄文遺跡資料の学術調査 五城目町 研究協力協定
2013-2022 佐藤コレクション出土米の分析 大阪府立弥生文化博物館 共同研究
2013-2015 男鹿半島の縄文~弥生遺跡の学術調査 男鹿市教育委員会 研究協力協定
2014 先史時代における資源鉱物利用戦略の解明 古環境研究所 受託研究
2014-2015 総合地球環境学研究所プロジェクト「地域に根ざした小規模経済活動と長期的持続可能性―歴史生態学からのアプローチ」 総合地球環境学研究所 共同研究
2015-2019 山王囲遺跡出土資料の学術調査 栗原市教育委員会 研究協力協定
2015 先史時代における資源鉱物利用戦略の解明 古環境研究所 受託研究
2015 水沢伊達(留守)家墓所出土品の学術調査 奥州市教育委員会 受託研究
2016 水沢伊達(留守)家墓所出土品の学術調査 奥州市教育委員会 受託研究
2017 岩手県大槌町町方遺跡出土遺物の保存科学的研究 大槌町 受託研究
2017-2018 玉津田中遺跡からみたイネ品種の歴史的展開 兵庫県立考古博物館 共同研究
2017-2019 青谷上寺地遺跡からみた弥生時代のイネ品種分析 鳥取県埋蔵文化財センター 共同研究
2017-2019 玉津田中遺跡からみたイネ品種の歴史的展開 兵庫県立考古博物館 共同研究
2017-2019 東北日本海沿岸の亀ヶ岡文化の研究 五所川原市教育委員会 共同研究
2018-2021 平川市文化財を活かした魅力発信に関する調査研究 平川市 共同研究
2019 福島県荒屋敷遺跡出土縄文土器の漆塗膜の分析 福島県立博物館 受託研究
2019 先史時代における資源鉱物利用戦略の解明 古環境研究所 受託研究
2019 北九州市中尾遺跡出土イネの形態・DNA分析 北九州市 受託研究
2019 東北太平洋沿岸地域の弥生時代イネ圧痕土器の研究 東北歴史博物館 共同研究
2019 埋設木製タイムカプセル資料調査 弘前市 共同研究
2019-2020 ししが沢のしし石の活用に係る保存科学的研究 黒石市 共同研究
2020 東北地方貝塚出土漆製品の研究 七戸町 受託研究
2020 東北地方貝塚出土漆製品の研究 大崎市教育委員会 共同研究
2020 先史時代における資源鉱物利用戦略の解明 古環境研究所 受託研究
2020-現在 山王囲遺跡出土資料の研究協力に関する協定 栗原市教育委員会  研究協力協定
2020-現在 垂柳遺跡出土資料の研究および周辺の発掘調査 田舎館村教育委員会 共同研究
2021 三内丸山遺跡出土漆塗り製櫛の構造分析 三内丸山遺跡センター 共同研究
2021-現在 史跡二ツ森貝塚出土資料の研究 共同 七戸町教育委員会 共同研究

地域貢献と産学官連携

津軽伝統藍染への応用

亀ヶ岡文化の文様は、現代の我々にとって最も関心をそそるデザインのひとつです。そこで津軽地方の伝統工芸技術をコラボして、藍染の中にデザイン化した亀ヶ岡文様を取り入れてみました。しおりやコースター、風呂敷など非常に味わいのある作品となっています。このデザインはこれまでの研究成果によって、出土品の文様を忠実に再現する方法を開発した点で、産学官連携の役割も果たしています。
現在、こうしたデザインの応用について活用していただける方を募集中です。

藍染め 丸富川崎染工場
陶磁器 佐京窯

寄贈考古資料の整理と資料化

約3000点の考古資料と約2000冊の考古・郷土の文献資料が寄贈されました。当センターでこれらの資料を資料化し、蔵書目録・佐藤蔀画譜Ⅰ~Ⅲを刊行しました。また主要資料500点あまりも図録として紹介しています。調査の結果、念のため本資料群は蓑虫山人筆「陸奥全国神代石古陶之図」や遮光器土偶下絵など、日本考古学の初期の歴史を語るうえで、欠くことのできない貴重な資料であることがわかりました。

文化財保存活動

○文化財レスキュー
 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業
2012-2016年度鯨と海の科学館(岩手県山田町)博物館資料全般
2012年度野田村歴史の会(岩手県九戸郡野田村)古文書類
2013年度岩手県石巻市雄勝町文化財資料(古文書、掛軸類)
2017年度宮城県石巻市文化財資料(民具、古文書類)
○文化財保存処理サポート
2012年度蔵主町遺跡(青森県弘前市)の脆弱遺物の取り上げ
2013年度松前徳広の墓所(長勝寺)(青森県弘前市)出土資料の保存
2013年度五月女萢遺跡(青森県五所川原市)土壙墓の土層転写
2013年度鬼神社(青森県弘前市)奉納品の保存
2013年度茂木屋敷遺跡(秋田県大館市)の漆器の保存
2014年度一王寺遺跡(青森県八戸市)の土層転写
2015年度川原平(1) 遺跡の土層転写と脆弱遺物の取り上げ
2015-2017年度町方遺跡(岩手県大槌町)の出土木製品の保存
2017年度弘前城(青森県弘前市)地鎮具の取り上げ
2017年度五月女萢遺跡(青森県五所川原市)漆器の保存
2018年度福山城下町馬形地区正行寺北側地点(北海道松前町)出土資料の保存
2019-2020年度山王坊遺跡(青森県五所川原市)礎石の保存
タイトルとURLをコピーしました