中国雲南省から北タイに至る多民族多文化共生地域の研究をしています。当地はチベット系、タイ系、オーストロジア系など、言語系統の異なる多くの少数民族がモザイク状に分布する、ユニークな歴史文化動態をもつ地域です。
急激なグローバル化がすすむ今日、少数民族の暮らしは大きく変容しています。
人びとの暮らしや言語文化のフィールドワークをおこなうとともに、口承文芸資料の収集整理や民族語教材の作成など、現地コミュニティとの協働にも取り組んでいます。
前学期の「地域基礎論」では、中国の社会や歴史、言語文化に関わるトピックスを横断的に学びます。
後学期の「アジア地域学」では、多民族国家中国の縮図であり、現代中国の第三国への玄関口となっている中国雲南省の地域事情を学びます。
両授業を通して、現代中国についての理解を深めることを目指します。
広く現代中国の言語文化や社会に関わる事象を題材に、課題発見・解決型の学習に取り組みます。
メンバーや自らの言語文化や社会との比較を通して、多様性の尊重や多文化共生といった普遍的価値観の涵養を目指します。
また、ゼミナールの活動を通じて、卒業研究につながるアカデミック・スキルを磨くことも期待されます。
目安として三つのテーマを挙げておきます。
(1)現代中国(およびその隣接領域)に関する研究
(2)少数民族の歴史社会文化に関する研究
(3)中国語および関連言語の研究(比較対照、教育)
これ以外のテーマであっても指導可能かもしれません。ご相談ください。