調査地「青森県三沢市」
今年は、上記のテーマを明らかにするためのアンケート調査を実施します(9月予定)。いまは、そのための質問項目作りをすすめており、「学校と進路」「家庭と性別分業」「仕事と転職・転勤」のトピック別に分かれて、①理論仮説と作業仮説を立て、②具体的な質問文の作成をしています。
三沢市(政策部政策調整課)と協働ですすめています。「社会調査実習」の時間には調査設計を、「地域アクションリサーチ実習」の時間には実際に三沢市にうかがい、打合せや調査準備をします。
近年、多くの市町村が「住民満足度調査」などのアンケート調査を実施しています。これらの基礎情報の助けを借りながらも、わたしたちのおこなおうとしている調査は特定のテーマに照準して掘り下げたものにしていこうとしています。同時に、アンケート調査の手法を実戦的に学べます。
去年は、三沢市街地周辺の町会長さんや年輩の方がた、そして三沢市の高校に在学中および三沢市出身の大学生ら若者にインタビューで聞き取り調査をおこないました。そこでは例えば、若者の進路選択(進学先学校と地域、就職先と地域)のさいに影響する要素として、親と子の関係について、親の意向を忖度して選択する女子・自由にせよと言われ好きに選択する男子などの傾向があることが発見されました。また、その背後には親子間で共有されたジェンダー規範があることが考察されました。
こうして、去年の聞き取り調査を通しての発見や、新たな発見につながりそうなヒントを踏まえて、今年のアンケート調査の質問項目を考案しています。どんな結果が出るかは、お楽しみです。