調査地:鶴田町、横浜町、神奈川県小田原市
地域に住む人たちが、どのように地域をとらえ、どのように行動しているかを調べています。2022年には3つの活動を行いました。
1つ目は、青森県鶴田町での地域で活動している人への聞き取り調査です。社会福祉協議会やツル多はげます会、若手農家の緑の会など、地域で活動している人たちが普段何を考えているかを聞き取り調査し、その結果をもとに町役場の人も交えてワークショップを行いました。
2つ目は、横浜町の道の駅での利用者調査です。アンケート調査や観察調査を通じて、道の駅を利用している人がどこから来ていて、どのように店を回っているのか、何を目的に道の駅を利用しているのか、などを調査しました。
3つ目は、神奈川県小田原市の住民への意識調査です。市役所と協力してアンケート調査を行い、その結果を報告書にまとめました。
ワークショップ、観察調査、質問紙調査、と調査手法は違いますが、地域に住んでいる人が何を考えているのかをどのように知ることができるか、を学びました。
質的な視点と量的な視点が組み合わさっている点です。小田原市の住民調査や道の駅での質問紙調査などは、回答を数値化して分析する「量的な調査」をしています。また、住民への聞き取り調査やワークショップは「質的な調査」になります。そして、人々の行動を観察し、それを分析できる量的なデータへと変換する調査も行いました。幅広い調査手法を学べる点が特徴になります。
3つの調査ではいずれも、同じ地域の中にもいろいろな考え方があることが示されました。鶴田町の調査では、それぞれの団体の目標によって地域への考え方が違うことがわかりました。横浜町の調査では、利用客の行動がいくつかのパターンに分類されることがわかりました。小田原市の調査では、ある政策についてどのように考えるか、が年齢・性別・居住地などによって違うこと、その組み合わせが政策ごとに違うことがわかりました。すべての人を完全に満足させることは難しいですが、特に意見を言いにくい人たちの考えをどのように救い上げるのか、を考えていくことが大事だと改めてわかりました。