教員図書出版物 毛詩原解(出版社:崇文書局)

24.08.20

毛詩原解(出版社:崇文書局)

明の郝敬(かくけい)の『毛詩原解(もうしげんかい)』の校訂本である。郝敬(1558〜1639)、字は仲輿、湖広京山(いまの湖北省京山)の人、明代後期の儒学者・思想家。中国最古の詩集である『詩経』は、古来難解の書とされてきた。それに対して、郝敬は平易な漢文で解説を行い、独自な観点から鄭玄や朱子などの注釈を批評している。『詩経』を読むための参考書のみならず、郝敬ないし明代の詩経学を知る重要な著書である。
本書は『毛詩原解』の諸本を考察したうえで、郝敬晩年の定説を反映している「後印本」を底本として、諸本と比較し、校訂したものである。郝敬『九部経解』の一冊として中国の「全国古籍出版社百佳図書賞・一等賞」を受賞した。
(著者の紹介)
王孫涵之:専門は中国古典文献学。『詩経』の注釈文献について、「重論『毛詩草木鳥獣虫魚疏』作者之名」(『中国典籍与文化』127)、「今本『毛詩草木鳥獣虫魚疏』弁偽」(『文史』131)などの論文がある。また、古典籍の校訂においては、『毛詩原解』のほか、『毛詩草木鳥獣虫魚疏広要』(湖南科学技術出版社)がある。

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