卒業生インタビューシリーズ第2回(作家・小説家の古矢永塔子さん)を掲載しました。

卒業生インタビューシリーズ 創造者クリエイターの翼に

第2回:作家・小説家 古矢永塔子さん
弘前大学人文学部卒業

 「文系の学問を学んで、何ができるのかがわからない」という声があります。たしかに、文系の進路は多様なので、理系のような真っ直ぐな将来を描きづらいかもしれません。
 しかし、そのような将来像の多様性は、文系進学の魅力でもあります。そこで、弘前大学人文社会科学部(旧人文学部を含む)を卒業して社会で活躍している方々にお話を伺うインタビューを行い、「どのような将来が描き得るのか」を示してみたいと思います。
 文系出身者は、「人間」という複雑・多彩なものを相手に創造性を発揮することが求められます。ぜひ本学部の学びを糧に、創造性の翼を広げて、遠くまで羽ばたいてほしいと考えています。卒業生の方々は、どこで、どのように創造性を発揮されているのでしょうか。そこに至る道のりで、何を思い、何を考えているのでしょうか。インタビューを参考に、自身のロールモデルをみつけてください。

プロフィール(こやなが・とうこ さん)
1982年、青森県生まれ。弘前大学人文学部を卒業して東京でIT系企業のプログラマーになる。結婚を機に高知に移住。2017年から小説を書きはじめ、2019年に小説「七度洗えば、こいの味」で日本おいしい小説大賞を受賞(小学館から『七度笑えば、恋の味』として刊行)。

古矢永塔子『七度笑えば、恋の味』(小学館刊)
古矢永塔子『七度笑えば、恋の味』(小学館刊)

社会人から小説家に
——大きな賞を受けられる2~3年前に小説を書き始め、しかも最初の小説も出版されたと伺っています。その前の段階、小説を書き始める前までは、どんなことをされていたのでしょうか。

【古矢永さん】 大学を卒業してから数年間、東京のIT系企業でプログラマーとして働いていました。その後、同じ弘大生だった夫と結婚し、夫の出身地の高知に移住して、子育てをしつつ建築事務所で事務のアルバイトをしていました。その頃は毎日が慌ただしく、てんやわんやな感じで、全く自分の時間がなかったのです。小説を書き始めどころか、本を読むこともできない状態でした。

——小説を書き始めたきっかけはあるのですか。

【古矢永さん】 きっかけですね。長女がすごく絵本が好きな子で、毎年の誕生日に娘を主人公にした手作りの絵本をプレゼントしていたんですが、娘が小学校に入る頃「今年は自転車がほしい」と言われて。(笑) ・・・続きはこちら

第3回は卒業生作家の方のインタビュー、第4回は3名の卒業生弁護士の方の座談会を予定しています。

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